九工大通信 KYUTECH TIMES WEB

vol.63 Voice of Graduate

研究者、企業、そして教育現場へ
九工大での学びや経験は将来の選択肢を広げてくれる

卒業生インタビュー

西口 佳苗さん

Profile

2006 年3 月
情報工学部 生物化学システム工学科卒業
2013 年4 月
筑陽学園中学・高等学校着任
数学科・情報科の教科を担当
総合探究委員会、ICT 推進委員会

西口 佳苗さん

生物化学システム工学科を卒業後、研究者や企業に進む同級生が多い中で教育の分野へと歩みを進めた西口さん。大学での学びや課外活動のこと教育現場・仕事の楽しさなどをうかがいバイタリティーあふれる西口さんの魅力を探りました。

Q1

九工大に進学した理由を教えてください

進学の理由は、ものづくりが好きだったから、そして脳の構造や生物の仕組みに興味があったからです。また、教育の分野にも興味があり、専門教科を学んだ先生になりたいとの思いもあったことから、数学と情報の教員免許を取得できる九工大を選びました。オープンキャンパスの際に対応していただいた安永先生の人柄の良さが、最後の決め手でした。

Q2

学部ではどんな事を学びましたか

学部1〜3年で、プログラミングの基礎力とその楽しさを学びました。入学前までは情報よりも人体に興味がありましたが、取り組んでいくうちにプログラミングのおもしろさを知り、結果的に機械工学が好きになりました。九工大には研究に没頭する本物の研究者がたくさんいます。また安永先生のように、学生と真摯に向き合ってくれる先生もいます。そんな方々の姿を見ていると、自分は研究者ではなく、教育の分野に進みたいと思うようになったのが、学部4年生の頃です。

Q3

勉強以外の課外活動ではどんな活動を行っていましたか

学生ボランティア活動として、小学校や中学校で授業のお手伝いをしたり、サークル活動の一環として、地域の公民館で科学実験クラブを企画運営していました。科学実験クラブは大学4年間を通して携わり、学長賞をいただいたことを覚えています。子どもとの関わりが、貴重な体験になりました。

Q4

学生の頃にもっとしておけばよかったと思うことはありますか

もっとボランティア活動や大学以外の人たちとコミュニケーションを取れる場に行けばよかったし、プログラミング関連の資格にも挑戦すればよかったと思いますが、一番やっておけばよかったと思うのは英語です。情報のことをさらに深く調べようと思うと、論文や学術書などを読むときに英語が必要になってきます。「もっとやっておけばよかった」と強く感じる瞬間です。

Q5

今の仕事に就いた理由やきっかけを教えてください

大学を卒業して私立学校の情報の先生になり、本校で4校目です。公立高校も考えましたが、独自性を出せること、自由度が高いこと、チャレンジし続ける環境があったことから私立高校を選びました。本校に就職を希望したのは、校訓「人を愛し、ひとに愛される人間」に強く共感したからです。大学時代から人との縁を強く感じていますし、本校に就職したきっかけも人の縁です。

Q6

今の仕事内容を教えてください

数学と情報の授業を担当し、理数コースのクラス担任をしています。部活動では手芸部の顧問をしているほか、抽象的概念である校訓や教育目標を具体的にする総合探究委員会や、システムの運用や運営計画案を考えるICT委員も担っています。これからのICT教育が重要になってくる時代では、子どもたちの能力に応じた教育内容を構築し、目まぐるしく変わるネット社会に対応していける教育環境をつくるのも私の役目だと感じています。

Q7

大学の学びで仕事に役立っていることは何ですか

GASを用いて校内のICT推進を行っているので、大学での学びが多いに役立っていると感じています。現在の私の喜びは、ICT活用が先生方の業務改善につながることで学校全体に時間のゆとりを生みだし、先生方と生徒との対話の時間が増えることです。それができているのも、大学での学びが根底にあるからです。

Q8

現在の仕事のやりがいや大変さを教えてください

いつまでも子どもたちと共に成長し続けられること、人間の成長を目の当たりにできることにやりがいを感じます。子どもたちの学びの環境やカリキュラムを、どう作っていくのかを考えるのもおもしろいです。仕事と生活の区別がつきにくい点は大変ですが、卒業生が訪ねてきてくれた時などは本当にうれしいです。

Q9

九工大生、九工大を目指す高校生にメッセージをお願いします

九工大は、思っていた以上の成長ができる大学、新しい自分や気が付かなかった自分に気付かせてくれる学校です。ここで学べて本当に良かったと思いますし、何より素敵な一生の仲間と恩師と出会えました。
研究者に限らず、情報工学の専門知識を持った人材は教育現場をはじめ様々な分野で求められています。選択肢は広がっているので、いろんな可能性にチャレンジしてください。

西口 佳苗さん

MY WORK PLACE

就職先のご紹介

学校法人 筑陽学園 筑陽学園中学・高等学校

2023 年に創立100 周年を迎えた私立中学・高校で、校訓は「人を愛し、ひとに愛される人間」。中高一貫科、普通科のほか、美術やデザインを専門的に学ぶデザイン科も有する特色豊かな学校。サッカー、野球、テニスなどのスポーツ、吹奏楽やESS などの文化活動も盛ん。国際社会に対応する力、逞しく生きるための知性と人間性を育てながら、生徒一人ひとりの学習・進路をサポートしている。

学校法人 筑陽学園 筑陽学園中学・高等学校

人間力を育む教育の実践

創立100周年
1923年

九州家政女学校として初代校長・新田ミツが福岡市に設立

1965年

筑陽女子高等学校と太宰府高等学校を太宰府市に統合し、筑陽学園高等学校(男女共学)と改称

1991年

筑陽学園中学校(男女共学)を新設し、中高一貫校に

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