九工大で学んだ数値シミュレーションと
分析力を仕事で存分に活かし
車の軽量化と安全性の向上に挑む
卒業生インタビュー

Profile
2015年 3月
情報工学部 機械情報工学科 卒業
2017年 3月
大学院情報工学府 学際情報工学専攻 博士前期課程 修了
2017年 4月
スズキ株式会社入社

九工大で「やりたい」「おもしろい」と思える分野に出会い見事に仕事につなげた久保田さん。
どんな学びがどんな仕事につながったのか
そして今、どんなプロジェクトに携わっているのか。
仕事のやりがいや面白さから私生活の楽しみまで幅広く伺いました。
Q1
九工大を選んだ理由は何ですか高校生の頃から物理やパソコンに興味があり、大学も理系への進学を考えていました。調べてみると九工大に情報工学部があり、実家からも通える距離にあったということで進学を希望しました。実際に通ってみると、学びたかったプログラミングをはじめ、情報と工学の幅広い分野を学べることが魅力だと感じました。
Q2
大学ではどんな事を学びましたか数学、物理、情報の基礎知識を学びながら、ロボット製作や機械工作、ソフトウェア開発を通じて機械工学と情報工学の理解を深めました。特に興味をひかれたのが、3年次に学んだ数値シミュレーションです。実際の物理現象をコンピュータ上でいかに表現するか、ということがとても面白く、学びがいがあるように感じられました。研究室では、金属の溶接時に起こる現象を数値シミュレーションで分析する研究に取り組みました。
Q3
大学時代に「しておけばよかった」と思うことはありますか英語をもっと勉強しておけばよかったです。業務上、海外出張や海外グループ会社の社員とコミュニケーションをとることもあり、自分の考えをより的確に伝えられたら、と思うことがあります。仕事以外でも、英語ができることで、様々な可能性が広がることもあるので、学生時代に勉強しておくべきだったと感じています。

Q4
今の企業への就職を志望した理由は何ですか学生の頃に二輪車に乗っていたことと、両親が弊社の製品を利用していたことで、興味を持ちました。企業説明会で、若手の頃から幅広い業務に携われると聞いて、自分のやりたいことが見つかるのではないかと思い志望しました。他方、九工大で得た数値シミュレーションの知識や技術を活かしたいと思い、これまでの学びを発揮することができる企業だと感じたことも大きな理由です。
Q5
現在の仕事内容を教えてください現在は、Sライトという軽量化プロジェクトに携わっており、四輪車の衝突現象を数値シミュレーションで分析・評価し、衝突時の安全性能を開発しています。製造時、走行時、廃棄時にもエネルギーを極少化させる「軽くて安全な車」の開発です。単に分析するだけでなく、どうしてそうなるのか、それをどう改善していくのかを提案していく仕事なので、とても責任感のある仕事だと感じています。
Q6
大学での学びで今の仕事に役立っていることはありますか学部で学んだ数値シミュレーションは、実際に企業などでも使っている解析ソフトを使っていたので今の仕事につながっていますし、研究室で培った分析力も大いに役立っています。車の衝突時の現象は複雑で何が起きているのかを把握することは難しいですが、シミュレーションの結果を詳細に分析し、設計改善を行い、より安全な車両を開発するための提案につなげています。
Q7
仕事のやりがいを教えてください数値シミュレーションで予測したことと同じような現象が、実際に起きていることが確認できた時には、この業務の面白さを感じます。また、自分が携わった車が街中を走っているのを見ると、嬉しくなります。事故がないに越したことはありませんが、もし事故が起きた時にも、怪我のリスクを極力減らせるような車を造りたいとチャレンジしているところです。
Q8
生活スタイルや今後やりたいことを教えてください毎週金曜日は、コミュニケーションデーです。定時で帰って家族と過ごしたり、同僚と食事に行ったりして過ごしています。また、30代のうちにやっておきたいことが2つあります。一つは、オリジナルのゲーム制作で、もう一つがギターです。ギターは大学時代に弾いていましたが途中で止めてしまったので、もう一度チャレンジしたいと思って買いました。
Q9
在学生、九工大を目指す高校生にメッセージをお願いします九工大で学んだ様々な分野の知識や経験は、社会人になっても役立っています。たとえば学生の頃はあまり深く考えずに学んでいた科目も、後々意外な場面で活かされることもあります。九工大は工学分野で幅広い学びがあるので、自分の興味がある分野を見つけることができるよう、幅広い分野に対して興味を持ち、常に視野を広く持つとよいと思います。それが、きっと将来の可能性を広げてくれます。