九州工業大学は1909年(明治42年)の開学以来、「技術に堪能(かんのう)なる士君子」の養成を基本理念として、世界を先導する高度技術者を輩出するとともに、新技術を創出する研究開発を通して、110年余にわたって、わが国及び世界の産業発展に大いに貢献してきました。

これまで多くの卒業生、修了生が、国内のみならず世界各国で高度技術者として活躍され、その名声が、今日の本学の高い就職率を支えていると言っても過言ではありません。

資源のない我が国にとっては人材こそが宝です。この人材を育成するのが大学の使命です。
昨今、不穏な政界情勢や物価の高騰などの要因で、国立大学を取り巻く環境は非常に厳しくなっています。
一方で、2016年に「九州工業大学基金」を創設し、これまで多くの皆様にご支援をいただき、本学の教育、研究、社会連携に関する事業に有効に活用させていただいております。

コロナ禍で停滞した海外への学生派遣に関しても、情勢が落ち着き次第再開させ、遠隔接続と併せたより効果的な国際交流の方法を構築していきます。
また、旧体育館改修のため、2019年度から2年にわたり行いました創立 110周年記念建設事業募金においても多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。おかげさまで、今春、産学官が交わる形成拠点 "GYMLABO" として開設することができました。この共創空間からイノベーションを創出させ、世界に飛躍する大学を目指してまいります。

これからも本学で学ぶ学生たちが、世界を先導する高度技術者となるよう養成していくために、皆様からのご支援は欠かせないものです。
日々、経営努力を怠らず、今後も質の高い教育、卓越した研究活動に取り組んでまいりますので、是非、「九州工業大学基金」にご理解、ご賛同いただき、ご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

2023年4月

国立大学法人九州工業大学 学長